第四次幻想圏銀河急行 222012/02/13 13:17



「あれは天の川?
 でも、ようすがすこしちがう・・・」

「そう、
 だってぼくらがいまいるここは
 アンドロメダ銀河だもの。
 われわれの銀河の
 倍も大きさがあるのだもの。
 ほら、
 とおくにみえる
 あのちいさなひかりの渦が
 ぼくらの銀河・・・」

「ずいぶんはなれてきたのね・・・」

「ああ。
 ここまでざっと230万光年。
 けれど
 じつはふたつの銀河は
 ダークハローで陸つづきの
 双子銀河なのさ。
 大小30コほど
 幅300万光年にわたる
 巨大な雁のすがたをした
 局所銀河群の
 ちょうど両のつばさを
 ふたつの銀河はなしているというわけだ」

「なんだかふしぎなきもち・・・」

「そうだね。
 ふだんはそんなこと
 まるっきり
 いしきしてなんていないものね。
 このアンドロメダ銀河と
 ぼくらの銀河とが
 きょうだいだなんて…。
 きっとそればかりじゃない、
 ぼくらの宇宙には
 ぼくらのおもいもつかない
 とうめいなつばさが
 いく重にも
 めぐらされているにちがいないよ。
 そうしてぼくらを
 まだみぬ世界へと
 いざなってゆくにちがいない」

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